「じゃあその日まで仕事忙しいから。気をつけて帰れよ」



あたしの頭を撫でる。



「うん。お仕事頑張ってね」


「うん。あっ」


「ん?」



何かを思い出したような雰囲気に顔をあげる。



━━チュッ



星那の唇があたしの唇に重なる。



「ちょっ!ここ会社!」


「チャージ!」



なんて笑う星那はとてもやんちゃな笑顔をしていた。



そのままあたしに手を振って自分の仕事に戻っていく。



あたしもすぐそばにエレベーターが来ていたのでそれに乗り込む。



月曜日までの間、休みなさそうだよなぁ。
ただでさえ忙しいのに。
1年のために身を削って働いてくれて。
星那はホント自慢の彼氏だよ。



あ、そうだ!



あたしはカバンの中を見る。



「あった!」


そのうち飲もうと入れてあった栄誉ドリンク。


戻って星那に差し入れよう!
喜んでくれたらいいな。