「はい」



愛來の左手の薬指に指輪を嵌める。



「わぁー。きれいー。ありがと」



俺に指輪を見せてくる。



「いつかもう一つ増やそうな」



愛來の頭を撫でる。



「…星那」


「まだまだ俺未熟者だからさ。自信がついたら必ず渡すから」


「うん…」


「それまで俺を離さないでくれよ」



俺の言葉に愛來が抱きつく。



「なんかもうプロポーズされてるみたい」


「してるようなもんだろ」


「嬉しい!」



俺の腕の中で笑顔になっている愛來は
とてつもなく可愛いくてしかたない。



「そんな可愛い顔してるとここで襲うぞ」


「やだー!変態!」



俺のむねをぽこぽこ叩く。



「嘘だって。そろそろフレンチいこ?予約してんだよ」



俺は愛來の手を握る。



「うん!」



俺の手をぎゅっと握って歩き出す。



隣のこいつは誰よりも可愛くて。
誰よりも手放したくなくて。


それほどまでにキミにぞっこん