「もうあたしのこと好きじゃないのかも思った…」


「そんなわけないだろ」



俺は愛來をぎゅっと抱きしめる。



「さっきの人気にしてるんじゃない？」


「まあ、いいだろ」


「よくないよ！会社のひとなんでしょ？」



こんなときでもその子のことを考える。
こんな愛來が愛しくて仕方ない。



「いま他の子のことなんて考えたくないんだ」


「…星那」


「今俺が考えてるのは」



はやく連れ帰りたい。



「はやく愛來に俺をたくさん刻みたい」


「なっ…」



愛來の顔がどんどん赤くなる。



「ふっ。赤くなってる」



俺はそのまま愛來に口付けをする。



「…星那」


「覚えといて。俺が愛來を好きじゃなくなることなんて絶対ないから」


「…うん」


「てか、なんで今日は急に？」


「明日休みだし、会いたくて仕方なくて。仕事終わったら飛行機のチケット取ってた」