「あ、星那のとこのバスじゃない?」



由月さんが窓の外を指さす。



「ほんとだ」



泰史さんが見えるから。
星那のとこのバスだと思う。



「まだ星那は乗ってないかな?」



あたしはこれからくるであろう星那を探す。



「あっ」



会社からスマホをいじり流れ出てくる。



「星那、今日もかっこいい」


「はいはい」



隣で由月さんがくすくす笑ってる。


外の星那を見てると何かに気づいて足を止める。


星那が振り向いたのでその視線の方向を見る。


星那が笑ったその先には
すっごい可愛らしい女の子がいた。


━━ドクン


あたしの心に感じたこともないような苦しさがやってくる。


…なにこれ。