「愛來(あいる)、俺と結婚してください」



見上げれば少し頬を赤らめている彼氏の星那(せな)の姿。



「…星那」




あたしが声を漏らせばぎゅっと抱きしめてくれる。



「初めて会ったときから、結婚するつもりだった」



なんて色っぽい声で言うから
あたしの心臓はもたなそうになる。



「ありがとう。星那」


「返事は?」



星那があたしの顔を覗き込む。



「お願いします」


「俺のこと?」


「好き、です」


「好き?」



星那があたしの顎をクイっと持ち上げる。



「星那が大好きです」



恥ずかしくなりながらそう答える。



「ん。よくできました」



星那がにこっと微笑んであたしの頭をなでる。



大好き。
星那が大好き。