九ノ瀬side

病院で告げられた事実
来るはずのないと思っていた現実
「倉科さんが記憶を……………」

秋月にあって記憶が戻り始めたと考えるのが
普通だろう

「そっか、それだけ、倉科さんにとって
秋月は大きな存在だったんだな」


嬉しいはずなのに、悲しい
喜ばないといけないのに、喜べない

秋月の過去を知って秋月は悪くないと
知っているはずなのに

心のどっかで俺ができないことを軽々と
やってのけてしまう秋月に嫉妬している





_______________最低だなぁ、俺





それから、倉科さんが目が覚めることは無い
その日、秋月が病院に訪れることは無かった