最初の方は俺はおかしくなっていたから
あまり覚えてないけど、いつも話を
聞いてくれた
女の子が重症になったのも俺のせいではないと言ってくれた
そして、いつもの夢でうなされた時は
収まるまでそばにいてくれた気がする

そして俺の精神は安定していった
お互いの話を聞き合うこともした
そこから倉科さんに彼氏がいたこと
その彼氏と別れたこと
余命があと2年前しかないということ
いろんなことを話したけど、倉科さんは
泣かなかった
泣いちゃいけないって、
自分のせいで傷ついた人、迷惑かけた人に
申し訳ないって


それからどんどん減っていく残りの日数
だから沢山楽しい思い出を作ろうとした
だけど倉科さんの目には元彼のことしか
映ってなくて、俺の映る場所なんてなかった

それがすごく悲しくて、悔しかった

倉科さんと関わったのはたった1年間だけ
だったけど俺の中で掛け替えのない存在に
なっていた


だから倉科さんが泣くところは見たくなかった
だけどその反面、頼ってくれたことが嬉しくて

俺って最低な奴だな

これから、倉科さんをもっと傷つける