気づいたら誰かに電話をかけてた
“すぐ行く”
と、言われ家で待っていた
インターホンが私しかいない家に響く
それが無性に寂しく感じる
すぐ玄関へ向かい、来てくれた相手を
リビングに案内する
「急に泣きながら電話きたから
びっくりした」
「ごめんなさい」
「大丈夫、もう用事なくて暇してたし」
「ありがとう、
_______________九ノ瀬君」
私が連絡したのは九ノ瀬君だった
「で、どうして泣いてたんだ?」
「…………えっと、アルバム見てて」
「なんかあったのか?」
「えっとね」
そして今までのことを話した
蛍のことは病室で話したから知っている
だけどなぜ別れたのか、今どうしてるのかは
知らなかった
「そういう事だったのか」
「ごめんね、くだらない話して」
話してたらまた思い出して泣きそうになる
なんでこんなに涙脆くなったんだろう
下を向き、ワンピースの裾をつかむ
すると頭に重みが感じられた
「え………」
「倉科さんは頑張ったんだ 泣くぐらいいい」
頭に乗せられたのは九ノ瀬君の手だった
「そんなに優しくされると泣いちゃうよ」
「泣けばいい」
「ダメだよ、迷惑になるでしょ」
「俺に迷惑かけていい 俺が許す
だからなんでも我慢するな
一人で抱え込もうとするな」
私が悪いのに、私が迷惑かけてるのに
「うっ……くぁ………………」
涙が抑えられない
「もう我慢しなくていい」
「うぅ……うゎぁぁぁぁぁあ」
そして私は数年ぶりに人前で泣いた
その間ずっと九ノ瀬君はそばにいてくれた
“すぐ行く”
と、言われ家で待っていた
インターホンが私しかいない家に響く
それが無性に寂しく感じる
すぐ玄関へ向かい、来てくれた相手を
リビングに案内する
「急に泣きながら電話きたから
びっくりした」
「ごめんなさい」
「大丈夫、もう用事なくて暇してたし」
「ありがとう、
_______________九ノ瀬君」
私が連絡したのは九ノ瀬君だった
「で、どうして泣いてたんだ?」
「…………えっと、アルバム見てて」
「なんかあったのか?」
「えっとね」
そして今までのことを話した
蛍のことは病室で話したから知っている
だけどなぜ別れたのか、今どうしてるのかは
知らなかった
「そういう事だったのか」
「ごめんね、くだらない話して」
話してたらまた思い出して泣きそうになる
なんでこんなに涙脆くなったんだろう
下を向き、ワンピースの裾をつかむ
すると頭に重みが感じられた
「え………」
「倉科さんは頑張ったんだ 泣くぐらいいい」
頭に乗せられたのは九ノ瀬君の手だった
「そんなに優しくされると泣いちゃうよ」
「泣けばいい」
「ダメだよ、迷惑になるでしょ」
「俺に迷惑かけていい 俺が許す
だからなんでも我慢するな
一人で抱え込もうとするな」
私が悪いのに、私が迷惑かけてるのに
「うっ……くぁ………………」
涙が抑えられない
「もう我慢しなくていい」
「うぅ……うゎぁぁぁぁぁあ」
そして私は数年ぶりに人前で泣いた
その間ずっと九ノ瀬君はそばにいてくれた

