桜side
次の日もまたひとりで塾へ行く
今日は少し早く出過ぎちゃったかな
すると前から歩いてくる人に気がつく
「あ、」
「あ、」
見覚えのある茶色い柔らかそうな髪の毛
「あ! 同じ病室だった九ノ瀬君」
「えっじゃあ倉科さん!?」
「そうだよ〜」
「退院できたんだね 病気治ったんだ」
「うん」
「良かったな」
「ありがとう」
「ん? なんか元気ないけど」
「あ、別に平気だよ!」
「そっか なんかあったらなんでも
相談乗るからな」
「湊と同じで心配性なんだから」
「心配なんだから仕方ないだろ」
「じゃ、私塾があるから」
「おう! 頑張れよ!」
九ノ瀬君と分かれ塾へ向かう
少し話したけどまだ時間に余裕があるなぁ
なんて入口の前でウロウロしていたら
声をかけられた
「なんで入らないの」
「え、あ、ごめんなさい 邪魔でしたよね」
「早く来たなら入ればいいのに」
「ごめんなさい」
蛍と鉢合わせ
あ、蛍じゃダメなんだ
彼女さんに申し訳ない
「秋月先生!
今日もよろしくお願いします!」
無理に明るく見せる
もうあなたに興味はありません、という
意思を示すために
「ん……」
次の日もまたひとりで塾へ行く
今日は少し早く出過ぎちゃったかな
すると前から歩いてくる人に気がつく
「あ、」
「あ、」
見覚えのある茶色い柔らかそうな髪の毛
「あ! 同じ病室だった九ノ瀬君」
「えっじゃあ倉科さん!?」
「そうだよ〜」
「退院できたんだね 病気治ったんだ」
「うん」
「良かったな」
「ありがとう」
「ん? なんか元気ないけど」
「あ、別に平気だよ!」
「そっか なんかあったらなんでも
相談乗るからな」
「湊と同じで心配性なんだから」
「心配なんだから仕方ないだろ」
「じゃ、私塾があるから」
「おう! 頑張れよ!」
九ノ瀬君と分かれ塾へ向かう
少し話したけどまだ時間に余裕があるなぁ
なんて入口の前でウロウロしていたら
声をかけられた
「なんで入らないの」
「え、あ、ごめんなさい 邪魔でしたよね」
「早く来たなら入ればいいのに」
「ごめんなさい」
蛍と鉢合わせ
あ、蛍じゃダメなんだ
彼女さんに申し訳ない
「秋月先生!
今日もよろしくお願いします!」
無理に明るく見せる
もうあなたに興味はありません、という
意思を示すために
「ん……」

