九ノ瀬side

倉科さんが俺とあった時からずっと秋月の
ことを好きだってことを知ってた
だけど、少しは振り向いてもらえるんじゃ
ないかなんて心のどこかでは
期待してたかもしれない

実際に言葉にされると辛いな

でも、きっと倉科さんはこれ以上に
辛かったんだろうな
人一倍優しい性格だから
俺はそんなところに惹かれたから

倉科さん、最後に秋月に気持ち伝えられて
良かったな
最後は幸せだったのかな
すれ違い続けていたのがしっかり元に戻って

倉科さんはもう動かない
だけど、倉科さんのことを忘れない
ここにいる人みんな、倉科さんのことを
忘れないだろう

俺を救ってくれた倉科さん
「感謝してもしきれないよ」
これが夢だといいのに、とは思わない
何を願っても現実だから
倉科さんが俺達には伝えた言葉も本物だから


「倉科さん、俺を助けてくれてありがとう」

「真剣に考えてくれてありがとう」

「この世に生まれてきてくれてありがとう」