「うるっさいなぁ……!性格ブスが」

心春が声を荒げる。

部員が何事かと動きを止める。

「ホント、やってらんない。こんな部活」

静まり返った体育館に、心春の小さな声が響いた、

「こは─」

「帰る」

心春は1度も振り返ることなく体育館を出ていってしまった。

心春は短気な性格じゃないから、ちょっとのことで帰るなんて、意外だ。

そんなにムカついたのかな……。

シーンとする体育館。

キャプテンでさえ困惑してる。

今までこんな風に揉めたことなんてなかったから。