やってきたのは、夏海ちゃんの送別会をしたあの店。

あの日は私と光陽は一番離れた席に座ったけど、今日は自然と隣同士に座れた。

お母さんとおばさんがにこにこしながら私を見てくる。

……私が光陽のこと好きなの知ってるんだ。

「光葵、何でもいいから皆で食べれそうなご飯取ってきて?」

お母さんに言われて席を立つ。

ここはビュッフェ形式のお店だからね。

「ピザとかあるじゃん」

とりあえずピザでしょ。

あとはー。

「俺も手伝う」

隣に光陽が来た。

それだけのことでドキドキする。

「ありがと。……ピザ以外に何がいいかな?」

「餃子とかあるし餃子でいーんじゃね?それよりさ、今週の土曜日空いてる?」