「そんなん決まってるやん。さっきもゆったけど、俺は光葵のことが─」

「なぁなぁ大雅ー!ジュース買いに行こーぜ!ついでに校内案内してやるよ」

光陽がわざとらしく遮ってくれた。

「なんやこの学校ジュース売っとん?」

「あぁ。行こーぜ」

大雅はジュースに食いついて、光陽と一緒に教室から出ていった。

光陽に感謝だ。

「ぜーったい大雅くん光葵ちゃんのこと好きなんじゃん。いいよねー、光葵ちゃんばっかり。光陽くんだって光葵ちゃんと仲良いし?」

!!!

クラス1ハデな榊原まりあ(さかきはらまりあ)ちゃんが私を睨みながら言った。

「別に…そんなこと…」

「ちょっと可愛いからってチヤホヤされちゃってさ。友達なんて、なっつくらいじゃない」

っ!

「違う!」

「皆光葵ちゃんに甘いのよ。だからムカつくんだよねぇ」

……。