「私、まさかそれで引退だなんて思ってもなかったから、先輩たちに会ってないんだぁ……。今までありがとうございましたって言いたいのに」

「そっか……」

部員全員が涙する中、一人だけ泣いてなかった人がいた。

それが光陽。

心春からはそう聞いた。

でも、次の日会った時は目が腫れてたから、一人で泣いてたんだと思う。

「着席~!!」

私となっつの会話は、担任の声によって終わった。

「ホームルームの前に転校生をしょうかいします。入って」

転校生?

先生に呼ばれて教室に入ってきた転校生は………。