「そうだね。寂しいね……」

卒業式は、長いようで短かった。

もう、この高校に来ることもない。

「光葵ー!写真撮ろーや!」

最後に、となっつと校内を歩いてると、大雅が駆け寄ってきた。

「うん。いいよ」

「おめー!俺が先に撮るんだよ!」

後ろから光陽も来て、大雅を引き離す。

「独占欲強いなぁ。ほんなら俺が撮ったるわ。カメラ貸し」

大雅に撮ってもらうことにしたけど。

「俺がカメラマンやねんから、ポーズは俺指定で、キスな!」

厄介なことになったよ。