コンコン

二人でノックする。

「はい」

光陽の返事を確認してからドアを開ける。

「……お前も来たのかよ」

光陽は大雅を見上げて嫌そうに言った。

「なんやねん。…昨日、心春も来とったんやってな」

大雅は気にする様子もなく、イスに座った。

イスが1つしかないから私は壁にもたれて立つ。

「最後だけ」

「何か喋ったん?」

「お前には関係ねーだろ」

「あるっちゅうねん。お前は俺を友達やと思ってなくても、俺は思っとんねん」

「イライラせるから顔見せんな」