光 ~光る太陽、光る向日葵~Ⅱ

残りの3秒での逆転はほぼ不可能だから…。

すべては大雅にかかってる……。

全ての人がそれを理解したかのように、静まり返る会場。

会場中に緊張が渦巻く。

大雅は、ケガはしてないみたいで、フリースローラインに立ってその場でボールを突く。

全員の視線が大雅に集まる。

大雅は、いつも以上に真剣で、それでいて緊張していた。

張り詰めた空気感。

大雅が吐いた息の音まで聞こえる。

静かな空間に、大雅がドリブルする音だけが響く。