光 ~光る太陽、光る向日葵~Ⅱ

試合を見てる人たちの前を走って光陽がいるだろう場所へ向かう。

「光陽!!」

光陽は車椅子に乗っていた。

「……光葵」

チラリと私を見て、光陽は下でやってる試合に目を向け直した。

得点は38-42。

第2クォーターが終わるまであと2分を切った。

「光陽、来てくれたんだね…」

「………」

「よかった…」

「……皆に伝言しといて。〝せっかく来たんだから優勝の景色を見たい〟って」

光陽……。

「わかったっ」

「…勘違いされたら困るから言っとくけど、俺、お前らと元に戻るつもりはねぇからな」