─ピィッ!

ホイッスルの音と共に、試合が始まった。

たくさんの人が観客席にいる。

ここから、たくさんの人に紛れてる光陽を探すのは至難の技だ……。

「よし!!」

莉乃先輩がガッツポーズをした。

得点板を見ると、3-0になってた。

誰かがスリーポイント決めたんだ。

幸先いい。

順調に得点を重ねていく。

第1クォーターが終わった時点で19-13。

勝ってるとはいえ、いつひっくり返されるかわからない点差だ。

…光陽は来てるんだろうか。

「落ち着いていけ。予選で俺らは双葉に勝ってる。いいな」

監督のアドバイスを受け取った選手たちは第2クォーターに入った。