「光葵…」

「私……光陽のこと好きなのに……っ」

嫌われてしまった事実。

大好きな人を自分が苦しめてる事実。

全てが嫌になる。

〝俺やったら泣かせへん…〟

大雅なら……もし…大雅だったなら……こんな思いはしなくていいのかな……。

始めから大雅を好きになってれば……。

こんなに苦しくはなかった……。

大雅なら…大雅なら…大雅なら………。

…そんなこと考えてしまう自分に腹が立つ。

でも……。

そう思わずにはいられない……。

光陽のことが好きなはずなのに……。

「生まれてからずっと一緒にいる光陽くんなんだから、絶対光葵のこと分かってくれるわよ」

「そう……なのかな……」

光陽が、怖かった。