「もう光陽は光葵のこと好きちゃう」

「それでも私は好き……」

「……そっか。─ホンマ、光陽には勝たれへんわ。珍しく俺もアピールしてみてんけどなぁ。まっ、気長に待つわ。いつでも俺んとこ来てえぇからな!てか、是非来てぇな!」

大雅のいつもの調子にホッとする。

「ありがとう…。ごめんね…?」

「えぇって。ほんなら、帰るか?」

「大雅は?お見舞い……」

「今の俺が見舞いなんかしたら光陽のこと殴ってまうわ。せやから、帰る」

「大げさ」

さっきまでの涙が嘘みたいに、今度は笑みがこぼれる。

「ホンマ、光葵は笑った方が可愛いんやから泣かんといてや?慰めんのも一苦労やわ~」

「もうっ!」

わざとらしく言い過ぎなんだよっ。