これ以上、耐えられなかった。

涙を我慢することもせず、私は病室を飛び出す。

そのままエレベーターまで走る私の腕を誰かが引っ張った。

「光葵!!」

強引に引き寄せられ、腕の中におさまる。

「大雅……っっ」

「何で泣いとんねん……。何があってん……」

ギュッと抱きしめられたまま、私は泣き続ける。

「大雅ぁっ……っっ!」

「光葵……。俺、我慢できへん。俺やったら光葵を泣かせへん……。この前は拒絶したけど…俺、やっぱり光葵が好きや…」