合宿が終わる頃には、普段の調子も戻り、騒がしくなっていた。

帰りのバスでもその騒がしさは継続中。

「大雅先ーーーー輩!!」

あれ以来、大雅は〝カッコよくて優しい先輩〟と一層後輩に慕われるようになった。

「うっさいわ!なんやねんっ」

「何でもありませんっ」

「アホか!……突っ込むのもしんどいからやめてくれる??」

大雅はそう言ってバッサリ切るけど。

「ホンマ眠いから寝させてぇな」

「はい!」

「返事の声デカイねん!」

楽しそうにつっこむ大雅。

「私も寝よーっと」

今日は一番後ろの窓側の席に一人で座ってる。