「光葵…、手ぇ離して」

「え……?」

「光葵に抱きしめてほしくてこんな話したんちゃう……。光葵は光陽の彼女やろ……っ」

大雅…。

どうしてそこまで優しくいられるの……?

「うん……」

手を離す。

まだ、大雅の肩は震えていた。

「悪いけど、部屋戻ってくれへん……?」

「……わかった…」

大雅の声と同じように、私の声も震えていた。

「ほな、また明日」

「うん…おやすみ…」