「謝られても……どうしていいかわかんねぇよ……」

「俺も……」

先輩たちの戸惑いの声が頭上に降ってくる。

「すみませんでした……」

謝ることしかできない。

「謝ってもしゃーないやん。光葵は悪ないし、誰も悪ない。もう事故は起きてしもてん。今光葵を責めよう思ってたヤツがおるんやったら、それは間違っとう。絶対、光葵を責めんとってほしい」

誰にともなく大雅が言った。

「大雅…ありがとう……」

「別にえぇよ、お礼言われることちゃうし。それに、きっと光陽はインハイに間に合わへん。せやから、この先どうやってインハイ勝ち抜くかを考えなアカンのちゃうかな、って俺は思う。正直ゆうて、光陽に頼ってた部分はあったやろ?」