試合は、あっさり終わった。
「皆、お疲れ様」
莉乃先輩が部員に声をかけるけど、前までのあざとい感じじゃなくて、ただ純粋な声だった。
「サンキュー」
「光陽っ!お疲れ様!」
そんな莉乃先輩とは対称的な心春。
「あぁ」
莉乃先輩が改心したのをチャンスと捉えたのか、いつも以上に光陽に近寄る心春。
ムッとしてる光陽を見ると、少し安心した。
「悪いけど、ベタベタ触んなよ。まだもう一試合残ってんだから、集中したいんだよ」
そんな声も聞こえてきた。
今日は2試合ある。
次は青松(せいしょう)高校と。
青松高校も、そんなに苦しい試合にはならないだろう。
そんな感じ。
「……何よっ。元カノにそんな冷たいこと言わないでよ」



