15-40

大差をつけられて、ハーフタイムを迎えた。

重い雰囲気が桜宮を襲う。

「友翔。友翔がPGに選ばれたのは、あなたが上手いからでしょ。頑張りなよ。わかってる?」

莉乃先輩が言う。

「そうだ。皆お前を信じてるから誰もお前に文句言わないし、責めないんだ。だから頑張れ。お前は上手いんだから」

2年生の、坂田雅樹(さかだまさき)先輩が友翔の肩を叩く。

「そうっすね。よし!」

友翔の中で、ようやくスイッチが入ったようだ。

「桜宮の意地を見せるぞ!何がなんでもインハイ行くぞ!!」

泰人先輩が先頭になって円陣を組む。

「絶対勝つぞ!!」

「おぅ!!!」