呼吸が整わない。

まだ、恐怖心が残ってる。

「とりあえず、ここから先は俺入れねぇから、一人で大丈夫か?」

更衣室の扉の前まで連れてきてくれる。

ここからじゃプールの様子が見えないけど、音からして授業が再開されたようだ。

「うん……」

ドアノブに手をかけた瞬間、更衣室での出来事が蘇る。

大丈夫……大丈夫…。

怖いのはプールだけ…。

落ち着け……。