部員全員が体育館から出た。

「1on1やりてぇんだけど」

「相手になんないよ?私」

光陽は中学の頃とは比べ物にならないくらい上達してるから。

「いーよ、別に。光葵とやってるだけで楽しいから」

ドキッ

たいした意味はないその言葉にさえ胸が高鳴る自分がいる。

光陽は気づいてないんだろうな。

私が光陽の言葉ひとつで一喜一憂してること。

告白してきたのは、夢だったのかな。

最近の光陽を見てると、そう思わずにはいられない。

きっと、もう恋愛感情なんて持ってないんだろうな。

いつまでも恋し続けてるのは私だけ…か。

光陽はもう恋愛なんて眼中にないんだから、いい加減諦めなきゃいけないのになぁ………。