〝女には男の世界がわからんやろーな〟 大雅の言葉が今さら胸に突き刺さる。 「ただいま…」 光陽と付き合い始めた大切な記念日のはずなのに。 なんでこんな嫌な気分になってるんだろう。 「おかえりー!夏海ちゃん、今年の夏休み帰ってくるって!日本人のお友達も連れてくるみたいよ」 「あーそう……」 今、そんな話してる気分じゃない。 私が落ち込んでてもどうにもならないのはわかってるんだけどなぁ。 「暗いなぁ。光陽くんに告白されたんじゃなかったの?」