知樹が連れて行ってくれたのは、なかなか素敵なハンバーガーショップ。 外のテラスは、ちゃんと雨避けもあって、庶民的だけど、味はなかなかのものだった。 出会ったその日から、あんな高級そうなホテルに泊まるから、少し知樹を勘違いしてたみたい。 「俺は至って凡人だ」 とハンバーガーをかじりながら言う知樹は、確かに凡人だ。 そこで初めて、お互いの素性の一部を知る事になった。