『どうして俺が!!』


また聞こえて来てハッと息を飲んだ。


これは准一の声だ。


間違いない。


「お、おい、今聞こえたか?」


翔太が慌てたように言う。


「翔太にも聞こえたの?」


あたしが聞くと、「あたしにも聞こえた」と、愛子。


どうやら、あたしたち6人にだけ聞こえているみたいだ。


こんなことってあり得るだろうか?


准一はあたしたちに何かを伝えたがっているのだろうか。


あたしはゴクリと唾を飲みこみ、自分の手を握りしめた。


『苦しい……痛い……誰か、助けてくれ!!』


苦痛に呻く准一の声。