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丘について調べ終えたあたしは、自分の部屋へと戻っていた。


机の前に立ち深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。


今度はあの写真を確認してみるのだ。


「行くよ」


あたしは自分に向けてそう言い、勢いよく引き出しを開けた。


そこには写真がちゃんと入れられている。


歪んだ准一の顔があり、あたしは吐き気が込み上げてくるのを感じた。


それをグッと押し込めて右上のモヤを確認する。


同時に目を見開いた。


昼間愛子に見せてもらった時よりもそのモヤは大きくなっているのだ。


「嘘でしょ……」


そう呟いて写真を手にとる。


モヤをジッと見つめていると、その中に人の顔らしきものが浮かんで見えた。


「キャァ!」


悲鳴を上げ、写真を手から離してしまった。


空中に投げ出された写真はヒラヒラと舞いながら床に落ちた。


モヤの中の人の顔は、ジッとあたしたちを見つめていたのだった……。