あたしは嫌な予感がして、食べた物が戻って来る感覚があり、口を出て押さえた。


「気になって、持ってきたんだけど……」


愛子がとぎれとぎれに言い、写真を見えるように差し出して来た。


想像通り、それはあの集合写真だった。


あたしは目を見開いてそれを見る。


本当は見たくなんてなかったけれど、見なくちゃいけないという気持ちになっていた。


そして見つけたのは……准一の、苦痛にゆがんだ顔だったのだ。


あたしはサッと青ざめて写真から視線を外した。


心臓がドクドクと早くなっていく。


自分の意思とは関係なく、呼吸が乱れる。


「嘘でしょ……?」


美津の声が聞こえて来る。


「このモヤも大きくなってる気がするの」


愛子の言葉にあたしは右上に現れた黒いモヤを思い出していた。