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ファミレスを出て大股に歩いていると、少しずつ気持ちが落ち着いてくるのを感じる。


愛子はあのモヤを見つけて不安で仕方なくて、夜も眠れなかったのだ。


それなのに、あたしは怒鳴って逃げて来てしまった。


そう考えると申し訳ない気分になり、スマホを取り出した。


『ごめんね愛子。ちょっとビックリしちゃって……。帰ってあたしも自分の写真を確認してみるから』


本当は、またあの写真を見なきゃいけないということが憂鬱だった。


できればもう2度と見たくない。


あたしは重たい足取りで家へと向かったのだった。