そしてその顔は徐々に青ざめて行ったのだ。


「お母さん、どうしたの?」


明らかに様子のおかしいお母さん。


「これ、どうして? なんでこんな悪趣味な事をするの?」


青い顔のままそう問いかけて来る。


けれど、あたしは左右に首を振り、自分はなにもしていないと伝えた。


「この写真はお母さんが預かっておくから」


そう言うと、写真を乱暴にポケットにねじ込んだ。


「ちょっと、なにするの!?」


慌てて取りかえそうとしても、お母さんはしっかりとポケットを押さえている。


「ちゃんとお祓いしてもらいましょう。そうすればきっと大丈夫だからね」


お母さんはあたしにではなく、自分に言い聞かせるようにそう言い、部屋を出て行ってしまったのだった。