その言葉にあたしは一瞬返事ができなかった。


あんなショッキングな出来事があったんだから、学校が休みになるのも無理はない。


だけど、お母さんの一言で昨日の出来事が蘇ってきてしまったのだ。


「それから、今日は外出しないこと」


続けてそう言われてあたしはドアを開けた。


「どうして?」


「ここ最近ちょっと物騒じゃない。学校が休みになったからってフラフラしてたら、梢にまでなにかあるかもしれないでしょ?」


「そんなこと……」


『そんなことない』


そう言いたかったけれど、言えなかった。


次のターゲットが誰かなんて、わからない。


あたしかもしれないんだ。