「ごーお、ろーく、ひーち」


和夫のカウントダウンが聞こえている間に白いウサギに触れる。


やった! これであたしは鬼にならなくてすむ!


そう思った時だった。


ガンッ!!


と何かがぶつかる音が聞こえて来て、和夫のカウントダウンが途絶えた。


みんな動きを止めて、声も発しない。


それほど大きな音だったのだ。


「ね、今の音なに?」


最初に口を開いたのはあたしと同じように白いウサギに触れていた愛子だった。


愛子は大きな目を更に大きく見開いている。


「行ってみよう!」


色鬼なんて関係なく、ジャングルジムに上っていた渉がピョンッと飛び降りてそう言った。