「本当だよ。だってあたし達は小学校の頃からの親友なんだよ? 霊感があったからってその関係が崩れることなんてないよ!」


あたしはできるだけ明るい口調でそう言った。


本当は悲しくて心配でたまらない。


美津はあたしと渉がいたから、こんなことになってしまったのだと思っている。


だけど、今は大丈夫だと思うしかなかった。


「そっか……でもさ、なんかあったら言えよ?」


そう言い、渉があたしの手を握りしめて来た。


大きくて暖かな手にドキッとする。


こんな所でドキドキしてる場合じゃないのに、あたしのトキメキはとまらない。


「梢が自分の霊感をみんなに伝えたのは、俺が原因だったんだし。そんな事でお前らがバラバラになるなんて、俺も嫌だ」


「うん……あたしも嫌」


あたしはそう言い、渉の手を握り返した。


できればこのまま離したくない。


同じ物を持って生まれた同士、通じ合えることは沢山あるはずだった。