《名無しさん 健康かどうかもわからない臓器を買うのか?》


《主 もちろん、自分が使うとは限らない。世の中にはいろんな奴がいるからさ》


《トミー 食人鬼とかな。人間を食べるために臓器をくりぬいて持っていってるのかもしれない》


《名無しさん うえぇ。吐き気がしてきた》


闇丘。


それがあの丘の名称だと、あたしは初めて知った。


「どうして闇丘なんだろう」


見晴らしはいいし、太陽の光も届いている。


そんな丘の名称としては不自然だった。


「あの丘、昔は木で囲まれてて年中日陰だったんだ。ジメジメして誰も近寄らない闇の中にあるような丘。それで闇丘」


彰がそう答えた。


「そうだったんだ?」


「あぁ。丘の周りにあった木が綺麗に伐採されたのは、ほんの2か月前ほどだ。お前らがあそこで写真を撮る少し前か」


彰がそう言い、顎に手を当てた。