声をかけても揺すっても起きないことはこの一週間で学んだ。 お弁当が入ったランチバックを頭の上に乗せて、今日はからあげですと宣言するとモソモソ動いて、腹へったーと寝言のように呟いて起き上がる。 「……遅刻するよ?」 「んー、まだねむい。みーちゃん一緒に寝る?」 「共犯者にする気か!もう先に行くからね!」 部屋の扉を力強く閉めて火照った顔を手で扇ぐ。 部屋の中からは優真の笑い声が微かに聞こえてくる。 いたずら好きで陽気だった少年は見た目だけはイケメンに成長し、中身は変わらないままだった。