「ムルソーさん、金子のイニシャルから察して僕をKだって決めつけるのは、いくらなんでも単純すぎますよ。」
「確かにな。でも、単純なものほど尊いものってのがオレの考えでね、裏社会で生きてる奴は単純は排除する。それをわかってて敢えてそこを利用したんじゃないか?」
「裏の裏をかいたわけですね……。」金子は大きく二度頷いた。
「でも、それだったらムルソーさん。僕はあなたがKなんじゃないかって思うんです。あなたの本名だってイニシャルは、Kでしょう?」
オレは思わずナイフに手をかけ、金子との距離を取った。
「どうして、オレの本名を知ってるんだ!?」



