先輩は後ろから優しく頭を撫でてくれる。 それが嬉しくて、悲しくて。 余計に涙が押し寄せてきた。 叫びたくなった。 先輩はなんで好きでもない私と付き合ってるんですか?と。 なんでこんなに優しくするんですか?と。 愛なんてないくせにやめください、と。 先輩は私が好きですか?と。 そんな気持ちをぐっと胸に抑えて、呼吸を整える。 頬を伝う涙を拭いて、くるっと振り替える。