考えてもみれば、ココ最近の私は爽夜先輩のことばかりだ。 どんな内容であろうと、先輩ばかりが脳裏を埋め尽くしているような気がする。 「ぎゃふっ」 バタバタと教室に駆け込んだら何か高い壁にぶつかった。 あれ、こんなところに壁なんか…… 「ハッ!井浦くん‼」 「大丈夫か?」 あれれれれ? 見上げると井浦くんの顔があり、私の体は井浦くんの体にくっついていて…… 井浦くんの手が私の二の腕に添えられている。