一体いつからそこにいるんだろう。 そんなことを毎朝考えて、学校までの道のりを歩く。 「……おはようございます」 「おう」 昨日のことで先輩の目が見づらい。 「行くか」と、心なしか優しさが込められた声に頷き、先輩のすぐ隣を行く。 手をつないだのは、初日だけ。 なんとなく寂しい気持ちになるのは何故だろう。 「先輩」 「あ?」 「……なんでもないです。すいません」 あまり機嫌が良さそうではないので、これを言うのは後にしよう。