そう決めたとき、木ノ葉とも別れて、俺は毎日その子に会いに行った。

挨拶しても、冷たく返されるだけだったが、それが逆に新鮮でよかった。

しかし、半年も続けていくうちに、だんだん辛くなってきた。

乃々香に突っぱねられるたび、心が日に日に苦しくなっていることに気づいた。

その途端、わかってしまったのだ。

俺が乃々香を堕とすつもりが、逆になっていることに。

本気で堕とそうと思っていることに。

俺は16年間生きてきて、初めての体験をした。

そして、思ったんだ。

"ああ、恋してしまった"って。