次の日、私は一晩中泣いていたので、目が真っ赤に腫れていた。

朝、教室に行くと、木ノ葉は私の顔をみるなり、びっくりした顔で私に問い詰めてきた。

「乃々香、どうしたの?目がめっちゃ晴れてるじゃない。泣いたの?」

「う…ん…」

「なんで?」

「…わ、わかんない」

ほんとに自分でもわかっていない。

なんで、来栖に対してあんなに怒ったのか。

来栖なんて私興味なかったのに。

昨日までまさか自分から関わるとも思ってなかったのに。

「私、わかんないよ…」

「そっか…。乃々香、言いたくないならいいけど、なんでも言ってよ?私たち、親友でしょ?」

「うん…。ありがとう、木ノ葉」

「いいってことよ」

そう言って、私の頭をそっと撫でてくれた。

その時、教室のドアらへんで女子の歓声が聞こえてきた。

木ノ葉はそっちをみるなり、嬉しそうな顔をした。

原因は…私が今一番会いたくなかった奴、来栖勝利だ。