後悔しても遅かった。
皐月くんの腕は私の肩を勢い良く掴み、私はそのまま薄いマットの上に乱暴に押し倒された。
起き上がろうとしたけれど、皐月くんがすぐに覆い被さってきて、私の両手を近くにあったボールネットできつく縛った。
両手を拘束されて馬乗りになられてしまえば、私がいくら暴れようと無駄だった。
「やだ……皐月くん離して……!!!」
「暴れんな」
「嫌っ……痛い!何するの!?」
「何って?ここまでされても分からない?」
皐月くんが、私の耳を噛む。
「いくら言っても分からないから、力づくで俺のものにしてやるんだろ」
ぞく、と刺すような悪寒が全身を駆け巡った。
皐月くんに見つめられているだけなのに、薄い刃物で背中を撫でられているような感覚に陥る。
皐月くんは唇を重ねて無理矢理私の口をこじ開けると、いとも簡単に私の舌を絡め取る。
皐月くんの熱い舌に呼吸さえも奪われて、苦しくて苦しくて涙が滲む。
食べられているようなキスに必死になっていると、皐月くんの手が荒々しく私の制服を脱がせ始めた。
「!だめ……っ」
「ん?可愛いブラしてんじゃん」
「や……見ないで……!」
「そう?分かった」
皐月くんはそう言うと、私の背中に手を回し、簡単にホックを外すと、私の胸から下着を剥ぎ取り放り投げた。
「ッ!?」
「なに赤くなってんの?お前がブラ見られたくないって言うから……外してやったんだろ」
両手を頭の上で拘束されているせいで、下着を失って露わになった胸を隠すこともできない。
恥ずかしくて恥ずかしくて、ぼろぼろと涙が溢れてくる。
