あの夢は何だったのか。
あの人は誰だったのか。
そう思っていたある日のことだった。
「今日、転校生来るみたいだよ!」
「へえー」
私はあまり興味がなかった。
ただ、あの夢のことが気になっていた。
「お前ら、席につけ!転校生を紹介する」
「...」
扉の向こうから入ってきたその人は...。
「っ!?」
夢の中で会った人だった。
「鬼ヶ島、竜太郎です...。」
鬼ヶ島竜太郎それが彼の名前だった。
「竜太郎の席は、凛の隣だ」
「はい」
竜太郎はそう言うと私の隣の席に座った。
「よろしく」
「よろしくね」
私がそう言うと彼はにこっと笑う。
(私彼に会ったことある?)
夢以外で彼に会ったことあるような気がした。