夢の中で君は


私は今まで見た夢を全て話した。

美歌「ふぅーん。でも、それって事故する前は見なかったんでしょ?」

幸「…うん」

美歌「ってことはさ、事故して見るようになったって考えたらしっくりこない?」

幸「…なるほど」

よく考えたらそうだ。
事故した後で見たということはそれが原因だ。

学校のチャイムが鳴る。
次は移動教室で、理科室に行かないといけない。
理科は私の最も苦手とする教科だ。


学校が終わった。
帰る支度をしていると、かいと君が話しかけてきた。

海翔「よっ」

幸「よーっす」

下校する時以外はお互い他の人とつるんでいるので学校で話すことはあまりない。
かいと君は私の机に来て支度を手伝ってくれた。
その距離はすごく近くて恥ずかしかった。

幸「あ、ありがとう。ございます」
緊張のあまり変な言葉を発してしまった。

海翔「なに改まってんだよ」

かいと君は笑った。
私は照れた。
あぁ、こんな日がいつまでも続いてくれたらな。
心からそう思った。

幸「ねぇ、かいと君」

海翔「ん?」

幸「かいと君の事…」

海翔「うん…」

幸「かいとって呼んでもいいかな」

海翔「えー!そっち」

幸「あ、ごめん嫌ならかいと君のままにする」

海翔「あ、違う、そうじゃなくて、その」

幸「?」

海翔「お前って鈍感だよな…」

幸「え?」

海翔「なんでもねぇ!帰るぞ」

幸「に、日直の仕事が残ってるから待ってて」

海翔「おう…」

日直の仕事をしながらさっきの言葉が気になった。

『お前って鈍感だよな…』

恋愛漫画では、お前って鈍感だよな…と言って好きという気持ちをごまかすって言うのがあるけど…
私の事が好き?なのかな。

幸「いやいや、あのかいと君がねぇ」

海翔「俺がなんだよ」

幸「うわあっ!」

びっくりして皆のノートを落としてしまった。
拾い集め終わるとかいと君が最後のノートを私に出して、こう言った。

海翔「それより、さっきの話。あれ、さちちゃんが俺のこと呼び捨てなら俺もさちでいいよな」

呼び捨てで呼ばれて嬉しくて、またノートを落としてしまった。

ああ、かいと君はいつまでも私の好きな人です。